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自分をたいせつにする心理学

メンタルヘルスコラム

心理療法の用語の説明

2023-03-09 用語
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各心理療法(カウンセリング方法)について説明します。


集団療法

集団療法とは、複数人の小集団を対象とし、治療者とメンバー、メンバーとメンバーの間の相互作用の中で、各々が抱える問題へのアプローチを行う治療法の総称。


解決志向アプローチ

解決志向アプローチはアメリカにあるBrief Family Therapy CenterのSteve de ShazerとInsoo Kim Bergらが開発した、Solution Focused Therapyをモデルにして発展している新しい心理療法。このアプローチの最大の特徴は、「問題やその原因、改善すべき点」を追求するのではなく、解決に役に立つ「リソース=資源(能力、強さ、可能性等)」に焦点を当て、それを有効に活用することにあります。


臨床動作法

臨床動作法は、日本で成瀬悟策により開発された、動作を通して心理的問題を改善する心理療法。ことばではなく動作を主に面接の媒体とすることで、比較的短期に主訴を改善する効果を上げている。


箱庭療法

箱庭療法は、セラピストが見守る中、クライエントが自発的に、砂の入った箱の中にミニチュア玩具を置き、また砂自体を使って、自由に何かを表現したり、遊ぶことを通して行う心理療法。


家族療法・夫婦療法

家族療法とは 不適応や精神疾患の原因が、家族システムや家族のコミュニケーションのパターンによるものと考え、家族全体を相互作用し合うひとつのシステムとみなし、そのシステムに働きかける心理療法。夫婦療法とは、セイジャー(Sager,C.J.)によれば『結婚によって結ばれている二者関係の心理療法』ということで、夫婦関係に関係する様々な葛藤解決に向けて行うカウンセリングのことを言う。


EMDR (Eye Movement Desensitization and Reprocessing)

アメリカの臨床心理士F・シャピロが1989年に発表したこの方法は、今日、英、米、独、仏、スウェーデン、イスラエル、北アイルランドなど多くの国が発表するPTSD(外傷後ストレス障害)の治療ガイドラインに「実証された最も効果がある心理療法」の1つとして載せられています。トラウマについて、映像、否定的な自己評価、置き換わるべき肯定的な自己評価、その妥当性、映像と否定的な自己評価に焦点を当てた際の感情、その強さ、身体感覚を同定します。これらを意識しながら、25往復程度の素早くリズミカルな眼球運動(もしくは両側性の刺激)を導きます。


遊戯療法

遊戯療法とは主に幼児や児童を対象に、遊びを介して行う心理療法の総称である。子どもはまだ言語表現が未熟なため、言葉にかわるツールとして「遊び」を利用して、心的世界を表現する。


行動療法

行動療法とは、心理療法のひとつで、学習理論(行動理論)を基礎とする数多くの行動変容技法の総称。行動療法においてターゲットとすべきは客観的に測定可能な「行動」であり、また目標とすべきは望ましくない行動の「強化」や「弱化」といった行動の制御である。


森田療法

神経症に対する治療法の1つで、主に不安を和らげるための治療法。以前は神経症という病名だったが、これは現在ではパニック障害や社交不安障害、全般性不安障害、恐怖症といった不安障害や強迫性障害などの疾患が該当する。また性格的に不安を強く感じやすい人にも効果が期待できると言われている。


夢分析

夢分析とは深層心理学において、無意識の働きを意識的に把握するための技法である。


知能検査・発達検査

知能検査とは、主に物事の理解、知識、課題を解決する力といった、認知能力を測定するための心理検査の一つ。発達検査とは、子どもの心身の発達の度合いを調べる検査である。


認知行動療法

認知行動療法は、クライエントの自助力(セルフヘルプ)の回復や向上を目的とする、問題解決型の心理療法。クライエントが今現在抱えている問題の全体像を一緒に理解した上で、具体的な面接目標を立て、目標達成のために様々な技法を用いることがその特徴。認知行動療法は、うつや不安などに効果があることが、諸研究によって確かめられている心理療法です。


芸術療法

芸術療法は様々な芸術作品を創造する活動に従事することを通じて、心身の健康を回復することを目的とするカウンセリング手法です。芸術療法の代表的なものに絵画療法・音楽療法・詩歌療法(俳句・短歌・詩などの文学創造)・箱庭療法・陶芸療法(焼き物などの作成)・コラージュ療法(貼り絵)・舞踏療法(音楽にあわせて身体を動かす)などがある。


精神分析的心理療法

精神分析的心理療法とは、フロイトが創始した「精神分析」を基本として、クライエントの問題や時間、場所などの条件にあわせて行う心理療法。


来談者中心療法

来談者中心療法(クライエント中心療法)とは、ロジャースが提唱した非指示的な心理療法のことで、人は誰もが自己概念と経験を一致させていこうとする自己実現傾向を持っており、カウンセラーとの適切な関係があれば、自己概念と経験を一致させ、自己実現を発揮することができると考える心理療法。


内観療法

内観療法とは、本当の自分はどんな人間なのかを理解し、今抱えている悩みや諸問題を解決していく心理療法。主観的に自己分析を行うのではなく、これまでの人生で深い関りを持ってきた人々を通して、客観的に自己を見つめ直す手法を取る。